日曜美術館で「英 一蝶」のことを話していた。
私も好きな絵師である・・・・・・。
元禄の絵師、英 一蝶(はなぶさ いっちょう)は、流罪(島流し十年)
を許されて帰る船の上から一頭の蝶が海上を飛んでゆくのを目撃、
それまで名乗っていた”多賀 朝湖”を改めて ”英 一蝶” と名乗る
こととしたそうだ・・・・・・。
暁雲という俳号をもち、松尾芭蕉や宝井其角と交わり、
豪商の紀伊国屋文左衛門や奈良屋茂左衛門 との交流もあった
狩野派の町絵師で、遊びも達者な男で、吉原通いの通人でもある。
自らも幇間(ホウカン・たいこもち)になって、大身の武家を相手に
洒脱・酔狂の限りを尽した男でも在ったようだ。
そんな節を曲げぬ男の矜持には孤高に海を渡る蝶の姿は実に潔く
映っていたことであろうと想われる。
多分、彼の目撃した蝶はあの”アサギマダラ”であったのでは・・・!
低く海面の壁麓の藍にアサギマダラの華やかで悠長に羽ばたかせる
羽根の映りは流罪から晴れて帰れる男の浮き立った心には、
一点開闢の ”はなぶさ” に映ったことであったろう・・・。
私の”アサギマダラ”幻想はまだまだ続きそうだ・・・・・。

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