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古事記・神代の段、大国主の神に関わる記述の中に少名毘古那

(すくなひこな)という神が登場する。この神は海を渡って大国主

のところへやって来たのだが・・・・・。

その彼の様子が誠に奇妙である。 曰く

 
天の羅摩の船(あまのかがみのふね・ががいも 「別名鬼女蘭」

若しくはその莢状の実の形をした船)に乗って、鵝(ひむし)の皮

を内剥ぎ(うつはぎ)に剥ぎて衣服(みけし)にして波の穂に乗って

帰り来る神(よりくるかみ)と書いてある。

実にちっちゃな神様なのだ。

古事記の上つ巻の大国主の諸伝の中に何とも唐突に現れ語られる

少名毘古那の神の出現譚である・・・・・

 
名前を聴いても応えない。家来に聴いても誰も知らない。

多邇具久(たにぐく・ヒキガエル)が曰く、田圃に立つ案山子の

久延毘古(くえびこ)なら知っているというので聴いてみると

「天の神様・神産巣日の神(かむむすびのかみ)御子で少名毘古那

の神なり」と明かす。

大国主はこのちっちゃな神さまと睦み合い協力して合って大和の国づくりをした。
 

この神話についてある会話から面白い感興が生まれた。
 
先日、野鳥の会の森田さん(水戸森林公園・タカ渡り調査グループ)

の渡り観察の現場にお邪魔しながら、縷々植物の話しになって・・
 
 
私・「ねえ、“ガガイモ”って知っている ?」

森・「ヘクソカズラみたいな葉っぱした蔓性の植物ですよ、

  鬼女蘭とも言われているし、この位の実をつけますよと、

  (指でサイズと形を示しながら)、それに毒をもっているとか。

  そういえば今朝早く、アサギマダラ(蝶)が一頭で南へ渡っていきましたよ。 

  あの蝶の幼虫もガガイモの葉を食べて成長しますが・・体内に

  その毒を溜め込んで天敵を遠ざけているそうですよ」
 
私・「アサギマダラは海を渡るんですよね・・・・・海を・・!!!

  (私は咄嗟にあることがひらめいた)

  ああ、そうか !!

  ガガイモの実の船で少名毘古那は海を渡って来たんだった、

  彼が着ていたのは“ひむしの皮”すなわち“蛾”の皮を剥いで

  衣服にしていた・・・・・もしかして蛾ではなくアサギマダラではないだろうか。

  ガガイモの莢(さや)の船なら、それに縁のあるアサギマダラの

  衣服で・・・・・それに“海を渡る”ことも附合する・・・・。

 

森・「少名毘古那 ! ・・・・なんですその神様は・・・?」
  
私・「大国主の神といっしょにこの国を平定していった神様で、もともと

  海を渡ってきた神様だそうです。

  韓半島から来たのかな・・・・・」
 
森・「面白いですね、その附合点、だって、アサギマダラの成虫は藤袴

  (フジバカマ)の花の蜜を吸って生きているんですが・・・、この

  藤袴も朝鮮から渡ってきた帰化植物だそうですよ・・・・それに

  この花はとてもいい匂いがして、古代に半島から渡ってきた男たち

  がこの花を乾燥させて、懐に忍ばせていたので、内地の女達は皆

  気を引かれたということです。

  いい匂いをさせて天下を平定していった・・・てのはどうです・・・

  その少名毘古那という神様もきっと・・・・。」
 
私・「そうだよなー・・・・きっと海を渡ってゆくアサギマダラのことを

  古代人は畏敬の目で見ていたんだろうね、あんな小さな蝶が

  大海原を渡ってゆくんだものね・・・・きっとその姿に神を見ていた

  のかもね・・・・・。」
 
森・「その話面白いですね・・・・新しい神話解釈になりますよ・・・・」
 
私・「さっそく、ブログに載せましょう。

  それにしても、独りで見わたせる範囲は狭いものですが、こうやって

  人から教わって視野を広く持てることは嬉しいことですね・・・・」
 
森・「いや、全くですね・・・・。今日はとても愉快です・・・・。」
 
  
  珍説・新説・・・・如何ですか・・・・!?
 
 
ウィキペディア:アサギマダラのページです。ご参考までに
 
 

 

コメント(4)

童男さん、素晴らしい陶芸だけでなく話題も広く深く自然に対する洞察力感服しています。アサキマダラの食性参考になります。大海原を渡っていく蝶、自然に生きていく力強さ、これからも情報発信お願いいたします。

「常陸の国人」さん、コメント有難うございます。

何事に関しても、その道の「先達」は有難い存在です。
自分の視野の狭さを省みず、勝手なことばかり言って居りますが、皆さんとお話しているうちに、もっと、もっと、たのしい発見を出来たらと願うばかりです・・・。

新説、楽しく拝読しております。
ガガイモの実は紡錘形でスピードが出そうです。
少名毘古那…大洗は磯前神社にまつられている神様ですね!
おかげ様であちこちに散らばった点が少しづつ短い線になっていきます。

先日自宅近くの柿の実が熟して道に落ちていたのをみつけて、今年も柿酢の仕込みの頃かしらとお邪魔しました。
いつもいつも知る楽しみを、ありがとうございます。

小桑さん アクセスありがとう御座います。

柿酢は今年は残念ながら諦めます。
気候不順の為か柿の実は黄色く色付きますが熟してはいません。  甚だしいものは枝に留まることを諦めて、熟さずに落ちてしまっています。
これでは、糖度が足りず上手く醗酵してくれません。

去年の柿酢が二斗位ありますから、この一年は十分間に合います。   どんどん飲まなくては・・・・・。
それに、良い色の黒酢になっています・・・・・。

ホトトギスも早く泣き止み、姿を消したようですし、
山もキノコも不作のようです・・・・・。

 何事か起こっているのかな~~~~~。