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  中野童男 陶展 (茨城新聞主催)

 本展のカタログに掲載した写真と詩文の一部です。 ご覧ください。

 

 

 

 

  緋色芒目文円壺

 


 

 

 汝 まろかれたるものよ

 創世の公転を気侭し

 天道の究極を周知せしむその不動、

 如何なれば かくまろく

 如何にして かくや在る

 ・・・・・・・・・・・・

 おお、汝 公転の軌跡よ !

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 想ひ毀れる人差し指で

 大空を四角く切り取った。

 想念の飛翔は、弥勒の下生に遵って

 蒼穹の軌道を廻っていった。

 落ちてきた空は足元の大地を透過して 

 流れ行く雲を映したまま 

 清々しくカルトンに沈んだ。
 
 「そう、これでいい、
          これだけで・・・・!」

 

 

 

 

 

  水差 「冬瓜」

 

 

 

 おお、私のいとしい恋人よ、

 自身愛してやまぬ円かれたる乳房の

 たおやかに砂丘なす堆積よ、

 アフロディーテもさぞや羨む

 その上向ける豊饒よ・・・・・、

 ああ、ビ―チェの末裔なるか

 汝のその密やかな微笑こそ

 暁に見る夢の覚醒

  
 西風に吹かれ 寄り来る

 神さびし気象に独り熟れて臥す汝、

 自ずから生まれ、自らはぐくみ

 天に愛されて真に自由なる汝、

 ああ、つむじ風なる私の視線は

 御身の芳しき衣の襞をなぞりつつ

 狼狽と焦燥の鼓動に翻弄されて

 もはや、自己を見失いて奔る・・・・・